冬場に疲れがとれやすくなる方法とその理論的背景を説明します。
動物は昼間起きている間、交感神経優位になっています。
交感神経は心拍数を上げて、脂肪組織から糖分を取りだして、いつでも急激な運動ができるようになっています。
一方、夜寝ているときは、副交感神経が優位になっており、血管が拡張し、内臓組織が活動して、消化やエネルギーを脂肪として蓄えています。
気が張っていると疲れるというのは、狩猟時代にいつでも逃げ出せるように交感神経を優位にしている状態です。仕事でも外で働いていれば、それと同じ状態ですよね。
一方、気を緩めるとリラックスできるというのは、副交感神経を優位にしている状態です。
心拍数も落ちて、血管も拡張している状態です。ということは体表面の血管もある程度拡張しているわけです。
さて、冬場は寒いわけですが、だからといって、部屋の暖房を付けっぱなしにしておくと乾燥して喉を痛めて風邪を引きやすいし、かといって、寒いままだと皮膚の温度センサーが反応して、体表面の血管を収縮し、熱産生を促します。この作用は交感神経の作用なわけです。
本来、交感神経の働きを抑えて、副交感神経を活性化したい状態なのに寒さで交感神経が活性化してしまうと十分な休息がとれません。
心臓が常に動いているのは、その運動によって熱エネルギーを血液に伝えて体温を37度近辺にして、細胞内の酵素活性を有効にするためなのですが、足先というのは心臓から一番遠いため、どうしても熱伝導効率が落ちるわけです。
そこで、足先だけ温めるわけです。靴下をはくと言うのも方法ですが、物理的に圧倒的に有利なのは電気毛布です。そうすると、心臓の負荷も減ります。寿命は心臓のトータルの拍動数と比例する部分もあり、小動物は体温が下がりやすいため、心拍数が200とかあり、結果、寿命が短いです。例えば、マウスだと2-3年ですが、象とかは70年で、シロナガスクジラだと110年もあります。体積に比べて体表面面積が狭いので、保温効果が高く心臓の負担が少ないわけです。ということは理論上、寿命を延ばす効果も期待できます。
それにびっくりするくらい目覚めがよくなりますよ。