昨日の記事のついでに新一年生のために書いておきます。
大学のテニスの部活は地域ごとにリーグに分かれていたり、大会によってはトーナメント制になったりしています。
男子がダブルス3試合、シングルス6試合
女子がダブルス2試合、シングルス3試合
とかがおおいです。
2面か3面進行で、1日で終わるくらいが目安で組まれています。
女子が少ないのは、競技人口が少ないのと、女子の場合、ひたすらポヨンポヨンと延々ラリーが続いて試合が終わらないことがあるのもあります。
今日は男子の方の勝ち方を説明していきます。
試合はオーダーといって、最初に互いに選手が相対して、どの枠で誰が出るかを交換し合います。
多いのは、トップ6選手でダブルス3ペア組んで、シングルスもその6人という構成ですが、シングルスが強いとか、ダブルスに特化しているとかの選手がいると、最大12人まで増えます。自分の学生時代は11人という時もありました(かなりレアです)。
試合は基本ダブルス3,2,1、シングルス6,5,4,3,2,1の順に進みますが、空いている選手から入れていくので順序が入れ替わることはあります。
また、それぞれの枠に誰が入るかは各大学で決めるわけです。仮に全く互角の実力順だとすると、部内のランキングで
6位vs 5位
5位vs 4位
4位vs 3位
3位vs 2位
2位vs 1位
1位vs 6位
のようにあたると、1体5で負けてしまいます。
つまり、だれがどの枠に入るかはかなりの心理戦となります。
また、ダブルス2対1で終われれば、シングルスは3対3で勝てるので、実力が近い場合、ダブルスの結果がかなり重要になってきます。
よくあるのは、トップ1とか、トップ1,2がインターハイ全国大会経験者でずば抜けて強いという場合です。その場合、その人に対して下のランキングの人を当てられるかどうかが勝敗の肝になることが多いです。
ということは、どの大学の3位の人にも勝てるが、2位の人には勝てない人を6人集めると理論上優勝できます。シングルスは4対2以上に絶対なるし、ダブルスで相手の1,2位が分かれていて2つ落としても、ダブルス1対2、計5対4で勝てるからです。
つまり、チームの設計として全員を3位の力にするのが最も優勝に近くなるわけです。
もう一つのテクニックとして、ダブルスが3面進行なら、真ん中に1位のペアを持ってくるというのがあります。
1位同士が当たって、負けたのなら諦めもつくし、向こうが2位や3位なら勝てる確率が上がります。真ん中のコートで押せ押せで勝っていれば、両サイドのコートにプレッシャーをかけることができるわけです。
さらに、その試合が終わると、シングルス1位の人が大抵ダブルスも1位なので、体が空いて、どのオーダーに入っていたとしても早めに試合が入るのでシングルスでも先行してポイントをとれます。それを真ん中のコートでやることでさらに押せ押せの雰囲気を作れるわけです。
とはいえ、3位以上を6人も揃えるのはなかなか難しいところ。
そこで、次に考えるべきは確実にダブルスを2対1で回ることを最優先した戦略です。
そのためには、個の才能に頼らずにガチガチに同じテニスをすることです。
そのために優先して練習するべきなのは、ファーストボレーとスマッシュの練習です。
ロブの練習も必要なのですが、スマッシュ練習していれば、自然とロブの練習もできるので、その2つの練習を重点的にするのと、サーブは2種類のサーブを全員が打てるようにすることです。
ファーストボレーで沈んできた球もしっかり返していれば、必ずロブを打ってきますからそれは仕留めるという形です。
一般化すると、チーム戦は一番目立つところに一番強い人を送り込むべきということですね。