摂食障害という病気があります。食行動に異常がある病気で、器質的な異常があるのかもしれませんがよくわかっていません。ただ若い女性に多いので、加齢による病気というより発達障害に近いのかもしれませんが、美人で頭の良い人が患者に多いらしいです。
(以下の青の部分は専門的な知識なので理解はしなくていいです。)
食行動は、視床下部にある副内側核が満腹中枢として働き、外側野が摂食中枢として働いています。
それ以外にも弓状核に脂肪細胞から分泌されるレプチンの情報を受け取る食欲亢進神経細胞と食欲抑制神経細胞がかかわっており、そこから摂食中枢の外側野に投射があります。
と同時に弓状核からオレキシン神経細胞を介して腹側被蓋野に投射があり、それが報酬行動を制御しています。
また、室傍核もレプチン情報とストレス情報をうけて、内因性のコルチステロンの反応を調整するとともに満腹中枢と共同して交感神経による脂肪蓄積を調節しています。
太るとか痩せるはその辺でも調節されているわけです。
ストレスが加わっているときは食欲が落ちて痩せますが、それから解放されるとガブ食いして太りがちです。
満腹時は血糖値が満腹中枢・摂食中枢に情報を与えて、飢餓時は脂肪酸が与えることがわかっています。
で、摂食障害は基本的に二つのタイプがあります。
全く食べずにガリガリになる人と、食べるのが止まらない人です。その両方を行き来する人もいます。
さて、ここからは恋愛モンスター的な仮説です。
一般的には痩せたくて食べずにガリガリになる人のことが説明されていますが、愛されることに対する欲動が強いことがベースにあるように思います。
ですが、ほとんどの場合、愛されていることに対する感受性が非常に弱く、弱いがゆえに極端に強い愛情表現でしかそれを感知できない状態になっていることが多そうです。
結果、セックスといったドーパミンがどばどばでるようなものを求めがちで、性欲が強いと自覚している場合もあります。
なので、愛されていないとか、親がいない孤児とか、シングルマザーといった状況ではなく、ちゃんとした家庭なんだけど、親が過干渉だったり、逆に少しだけ放置気味だったりといったことはあります。過干渉だと、普通の親の愛情に愛情を感じなくなっていたり、逆に放置気味だと強い愛情表現に惹かれるというのはあるかもしれません。
脳はいろんな欲行動を別々に管理できるわけでなく、共用できるところは共用しているため、性欲、食欲、睡眠欲以外にもゲーム、お酒、たばこなどいろんな報酬効果があるものに対して間違った配線が一度形成されてしまうとそれが固定化してしまうことで報酬効果を感じるようになってしまうのではないかと考えられます。
単純化すると、
食べないタイプは
愛されたい
そのためには痩せないといけない
食べないことで、痩せられるから満足
(本来の愛されることが感じ取りにくいため、そこで補完している)
食べるタイプは
愛されたい
食べることで、満腹中枢の報酬効果が得られる
それを愛されたいという欲求を埋めるように使っている
といった感じです。
そのため、極端な愛情表現をする人に惹かれる習性があります。極端なというのは、セックスするために平気でうそをつくようなタイプです。
また、所有欲が強くて、お前は俺のものといった態度を取る人にも惹かれるでしょう。
そういう人と付き合うと、愛情表現も大げさですが、その分、独占欲による高圧的な態度もセットになるので、最初はいいですが、段々それが嫌になってきます。
要するにそこにある静かな愛情を感じ取ることができないのが問題なわけです。
れんモスというのはセックスをしないので、その意味で感じ取れる表面的な愛情は少ないわけです。
しかし、実際に実践している人はわかると思いますが、性欲に任せた愛情よりずっと深くて、長く続き、いつでもそばにいるような強い愛情であることはわかると思います。
摂食障害の人はその感度が低いんですよね。
そして、それは別に愛されることで実感するわけではありません。自分自身が愛することで実感できるものです。8割自分、2割相手くらいの割合でしょう。
だから、ある意味、相手の気持ちなんてどうでもいいわけです。
見返りを求めずに自分が相手を大事にするということの積み上げが唯一自分の居場所を作ってくれるわけです。
それとどこまで効果があるかわかりませんが、子供の面倒を見るというのも愛情を感じるセンサーの再インストールという意味でもいいかもしれません。
という話をレベル30以上の人と話していました。