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大学教授になることは幸せか

大学教授になることは幸せか



大学院生とかにとって、アカデミアに残るか、就職するかは最初の悩みどころとなるでしょう。

就職といっても、一部上場企業とかに就職するのに一番有利なのは大学院卒よりも修士卒だったりします。それに上場企業であるほど、仕事はシステマティックになっており、裁量権は様々で、それは分野によって、異なります。

自分であれこれ実験できるところもあれば、大枠は決まっていてその中でやるしかないところもあります。

また、ずっと研究職で働けるところもありますが、ほとんどは管理職に移行して現場から離れることになります。

花王とかは今はどうか知りませんが、自分が知っているときだと45歳位で一度退職しないといけなかったり、1年くらいはデパートの一階で販売を体験しないといけなかったりでした。

研究を続けたいというモチベーションがあった場合、アカデミアに残るのが確率的には一番のぞみが叶うわけです。

もちろん、東大の数学科から、ゴールドマンサックスに行って年収5000万コースというのもあり、モチベを逆転させる道もなくはないのですが、ほとんどの研究職にそのような道はありません。

 

さて、アカデミアに残ると、ほとんどの人は漠然と教授になれたらいいなと考えます。

それだけの実力がないと自覚している人でも、教授にならないとこの世界では生き残っていけないというのはなんとなく感じています。

 

教授になるには、一般的に業績が必要になります。そのため、研究が業績を出すためにしているという風に錯覚するようになってしまいます。

で、どうするかというと、留学するわけです。留学して、向こうで日本でできないような仕事を残して、帰国して教授になるパターンが一番多いでしょう。

これは海外のボスの英語力と、研究のしやすさ、日本人の夜まで働く勤勉さが加わることで成功の確率が日本にいるよりも上がるわけです。

 

ここまでは割りと若い人がイメージできているところです。

 

 

問題は教授になったあとです。一般的には教育、研究だけでなく、さらに組織の運営も仕事に入ってきます。教育は初歩レベルなので、最初、授業の資料準備で時間を取られますが、それができると、授業と試験と採点くらいで割かれる時間は最低限に持っていくことができます。

 

コアタイムを取られるのが、組織の運営です。大学だと、なんだかんだで教授が内部の情報を一番持っているので、学長、学部長を含む決定機関のメンバーはほとんど教授で占められています。さらに検討を詳細にするための小委員会もたくさん作られ、それらで時間が割かれます。大学の経営や運営は本来の専門ではありませんが、実務を担当しているので、教授がやらないとさらに頓珍漢な方向に行ってしまうため、参加せざるを得ないわけです。

 

で、残りの時間が研究になります。研究は研究で学生を持ちますから、模範的に振る舞わないといけないし、えこひいきなしに学生を扱わないといけないし、パワハラ、セクハラ、女性同士のけんか、できない人や鬱になって引きこもってしまった人の対策など研究以外にも気を張っておかないといけないところが多数出てきます。

 

研究を続けたい、自分のやりたい研究をしたいというモチベーションを持ちながら、実際にしないといけない仕事は上記のようなものであり、実際のところ、研究に割ける時間は30%から良くて50%ほどになります。

 

人の脳は考えることのキャパシティーがあるわけです。

研究に割ける時間が50%あったとしても、授業、大学の運営、生徒や職員のメンタル管理などにある程度思考を割かれるわけで、そうすると、研究に思考を割くスペースは小さくなります。すると、外部に委託したくなる気持ちが起こり、ついつい最先端テクノロジーをパッケージングした手法を取り入れたくなってきます。

 

学問の本質は思考と試行も大事ですが、何を明らかにしたいのかというモチベーションが大事なのですが、その他の仕事が忙しくなるあまり、目の前のマテリアルと、それを活かしたテクノロジーに思考を割くことで研究ができているような錯覚に陥ってしまうわけです。

 

つまり、本当に研究がしたいなら、逆にいかに教授職務をせずに研究を続けるかを模索しないといけないわけです。