家族が一人暮らしを始めたりするので、大学生や一人暮らしの人向けにSIMの選び方を説明していきます。
SIMというのは、携帯電話が電波をキャッチするための設定ミニカードと考えてもらったらいいです。電話番号も割り振られています。アンテナはスマホに内蔵されているので、対応していない周波数だと使えません。
この周波数に関してちゃんと説明しているサイトがあまりないので、そこを中心に説明していきます。
スマホの電波が繋がりやすいかどうかが使いやすさに一番影響してきますが、それを決めるのが以下の3つです。
- 基地局が多いか少ないか
- 割り振られている周波数帯域はどこか
- 同じ帯域にどれくらいの顧客がいるか
1. 基地局が多いか少ないか
1つ目は都会だと3大キャリアならそこまで違いはありません。
田舎になると、docomoが強いので、周りの人に聞いて他のキャリアでも繋がりやすいか確認したほうがいいでしょう。
#田舎だとdocomoがつながりやすい傾向が強い
2. 割り振られている周波数帯域はどこか
いわゆる3大キャリアと格安SIMを分けているのがこの点です。
MNOとMVNOと呼ばれているものも結局、この違いが利用者側からは一番大きな違いです。基地局を持っているのがMNO、持っていないのがMVNOですが、3大キャリアもahamoなどMVNOサービスは提供しはじめており、プラチナバンドがMNO、それ以外がMVNOという見方が一番わかりやすいでしょう。
表で見た方がわかりやすいので、総務省の資料から持ってきたものを貼ります。
割り振られている周波数にはプラチナバンドと呼ばれる帯域があり、それが700MHz帯、800MHz帯、900MHz帯で建物や植物などの障害物に影響を受けにくいのが特徴です。
特にソフトバンクは700と900を持っており、これは2015年に700MHz帯を持っていたソフトバンクが900MHz帯を持っていたワイモバイルを買収したことで得たものです(割り振ったあとで買収したので、総務省にしてみればだまし討ちだったわけですが)。
#プラチナバンドのソフトバンクはつながりやすい
次に5Gです。5Gは大量の情報を送れるのが特徴ですが、それは周波数が高めでその分、送れる情報量が増えているからです。総務省の絵を貼っておきます。
将来的に4Gの分も5Gに振られて、高周波数の障害物に対する弱さを克服する予定ですが、今の使い方では5Gのメリットはほとんどありません。
#5Gのメリットは現段階ではほとんどない
格安SIMやMVNOは1.5GHz帯以上が割り振られているのですが、どこにどれだけ割り振られているかの情報は公開されていません。しかし、顧客が多いMVNOには割り振りを増やしたりしているようです。また、docomoのahamoでもシェアは5%ほどでそこまで普及していません。
3. 同じ帯域にどれくらいの顧客がいるか
こちらもほとんど公開されておらず、売上から多少は比較できますが、そもそも割り振られている周波数がわからないので、それに対して多いのか少ないのかも判断できません。ただし、自分の経験から、フェスなど人が1万人以上狭い場所に集まると電波がほぼ届かない状態になっていました。その状態だと優遇されていそうなahamoでもLINEが使えません。一方、プラチナバンドのSIMはつながっていたので、MNVOがMNOに比べて一つの帯域に対する詰め込み方がかなり強いことが推測されます。
#フェスや大人数イベントに行く人はプラチナバンドの確保か、連れの電話番号把握が必須
さて、値段の比較です。
だいたい以下のような価格分布になっています。
- 3GB 1000円
- 20GB 3000円
- 無制限 7500円(プラチナバンド)
じゃあ、どれくらい使うのかですが、自分は朝晩の通勤で25分ほどずっとテザリングでYouTubeを観ていて月に20Gくらいは使っています。
自宅にWiFiがなくて、気にせず使っている人で月に40GBくらいでしょうか。
自動処理で自作自演をする人がいるため、ほとんどのサービスで一日の使用制限があります。それがないサービスはその手の人にいいように使われているので夜中でも重い状態のはずです。
まとめると、
ほとんど使わない人、職場や家のWiFiメインの人が3GB
職場や家のWiFi使いつつも、外出時や通勤時間帯にそれなりに動画を見る人が20GB
家でも外でも全く気にせずガンガン動画再生したい人が無制限くらいでしょうか。
ネット対戦ゲームやネットを介した大規模演算をする人はマンションの光回線とかよりは専用の光ケーブルを家にひくのがベストです。
#そこそこ動画を見る場合、外だけでも20GBはやや心もとない。家でもとなると40GBでもぎりぎりかも。そんなに見ない人は20GBで十分。
但し、大型アップデートなどそれなりに気を付けないといけないものもあるので、そういう場合は余裕のある契約かWiFi下でやった方がいいです。
絶対に確認しておかないといけない3点について説明します。
- 容量制限オーバーの時の対応
- 通話料
- 解約料
容量制限で大事なのが、容量オーバーしたときの対応です。
サイトでも詳細に説明されていないことがあり、質問できるなら、容量が1日どれくらいに設定されているのか、オーバーしたときに低速になるとしてもどれくらい続くのかは絶対に把握しておきましょう。
特に月末までとか、2,3日以上とかは最悪なので、もし、そうなら避けてください。
案外バカにできないのが通話量です。7500円の無制限プランでも月に20-30分以上は大抵30秒20円とかの設定となっており、25分でプラス1000円になります。
つまり、思わず1時間話し込んでしまうとそれでプラス1000円ということです。
完全通話し放題にはさらに1000円ほど払う必要があることが多いです。
最後に解約料です。SIMサービスの移行を促すため、総務省の通達で現在解約料は取りにくい状況になっていますが、状況によっては払う必要もあるので、時期と金額の条件を必ず聞くようにしましょう。
また、ショップにSIMフリー化をお願いすると、数千円取られますが、調べれば自分でできるのでショップに行かずに自分でやるのがお得です。