恋愛モンスター

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【Club】男は女なら誰でもセックスしたいと感じるのに、女はそう感じない理由

 タイトルに関連する論文が最近出たので、紹介しておきます。

ただし、論文の拡大解釈であり、論文の筆者たちもそこまでは主張していません。

また、マウスと人の違いもありますが、その辺はあとで解説します。

 

論文はこれです。

Limbic Neurons Shape Sex Recognition and Social Behavior in Sexually Naive Males
Daniel W. Bayless
Taehong Yang
Matthew M. Mason
Albert A.T. Susanto
Alexandra Lobdell
Nirao M. Shah

Cell VOLUME 176, ISSUE 5, P1190-1205.E20, FEBRUARY 21, 2019

https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(18)31655-6?#%20

 

脳の分界条床核(BNST)は、報酬と嫌悪、不安の増減を調節することが知られていたが、最近出た上記の論文で、オスメスの認識やその後の性行動を調節することが報告された。

なお、使っているのは基本的に童貞のオスマウスです。

昔の論文レビューがこれ。

 

www.natureasia.com

    

 

このブログの読者の対象が研究者ではないので、ざっとデータをレビューしておきますが、一般の人は意味がわからなくても問題ありません(赤文字は理解できなくて構いません)。

 

実験を通してBNSTのカルシウムシグナル、つまり、細胞の活性化の度合いを見ています。

BNSTはグルタミン酸系とGABA系がありますが、アロマターゼ(男性ホルモンから女性ホルモンを作る酵素、脳内では性別に関係なく女性ホルモンは働いています。)を発現している細胞をラベリングしており、ほとんどGABA系だったみたいです。

サプリメントの図の説明は省略。

 

図1 オスにオスを侵入者としていれると最初の90秒ほど1.1倍に活性化し、その後、侵入者を攻撃しても増えません。

出産メス(メスマウスは攻撃性を示さないのですが、妊娠中と出産後だけ子供を守るために攻撃的になります)にオスかメスを侵入者としていれると上がるけれど、4割程度の上がり方です。

 

図2 オスにメスマウス(卵巣除去して女性ホルモン投与して性周期影響をなくしている)を侵入者として入れると、最初の90秒ほど1.2倍に活性化し、マウント、挿入で1.1倍、射精で1.4倍に増えるが、メスにオスマウスを侵入させて性行動させてもメスはどのステップでも一切反応しない。

 

図3 童貞オス、経験済みオス、精巣除去オス、どれも、侵入するものとしてメス1.2倍、オス1.1倍、箱ゼロ倍程度の反応だった。

童貞オスにそれらの匂いをつけたものを暴露しても反応性は弱いが同順列の反応性の違いだった。

童貞オスにオスとメスの尿をしみこませた綿をどちらが好みか選ばせると、メスの方を4培程度好むが、BNSTのアロマターゼ陽性細胞はDREADDやCaspase3で不活化すると、差がなくなる。

 

図4 フェロモン受容体Trpc2ノックアウトマウスはオスとメスの尿をしみこませた綿に対して1.1倍の同程度の反応を示し、オスとメスそのものに対しても同様だった。

つまり、個体に対する反応はするが、オスとメスを区別できていない。

 

図5  オスマウスのBNSTのアロマターゼ陽性細胞はDREADDやCaspase3で不活化すると、侵入してきたメスマウスに対してマウント、挿入が激減し、射精もしなくなる。

(オスマウスとして反応しているのかも)

メスマウスのBNSTのアロマターゼ陽性細胞はDREADDやCaspase3で不活化しても、侵入してきたオスとの性行動に変化はなかった。

 

図6 オスマウスのBNSTのアロマターゼ陽性細胞はDREADDやCaspase3で不活化すると、侵入してきたオスマウスに対しての攻撃頻度が下がったが、妊娠メスマウスの場合は減らなかった。

(オスマウスはオスと認識できていなかったのかも。妊娠メスマウスは別の経路で攻撃性が発揮されているのかも)

 

図7  オスマウスのBNSTのアロマターゼ陽性細胞をオプトジェネティクスで活性化すると、侵入してきたオスマウスへの攻撃が減って、マウンティングし始める。

(メスと勘違いしている)

同じ条件でメスマウスを入れても、性行動は変化なく普通に行われる。

オスマウスのBNSTのアロマターゼ陽性細胞を ハロロドプシンで最初の90秒の反応を抑えると、性行動は減少した。

同様に最初の90秒だけ一過性に刺激するだけでも、 侵入してきたオスマウスへの攻撃が減って、マウンティングし始めたため、出会った最初の90秒が大事。

タイのニューハーフをみて、女性と思っていきり立つ感じ)

 

 

 

ポイントはオスマウスはフェロモンを匂った後、BNSTのアロマターゼ陽性細胞の反応性の強さでオスかメスか識別して、性行動も惹起しているが、メスマウスはそこがほとんど反応しないというところです。

 

人に例えると、以前挙げたように、男は長い髪、赤い口紅、白い肌といった見た目で女性かどうか遠目でも判断しており、それを強調することで、もしかしたら、上記の反応を強く誘発しているのかもしれません。恋愛モンスター的にはセックスしたいと男に思わせるだけであり、人として対峙してくれなくなるリスクが上がるといった解釈ができます。

 

molove.hatenablog.com

 

 

特にフェロモン遺伝子はマウスは38種類くらいあるのですが、それらの遺伝子は人には存在しないので、見た目の要素がより強く現れるとも考えられます。

 

この論文が面白いのは、そういうオスとメスの違いなのですが、デザートとして、遺伝子操作によりオスがオスにマウンティングするというところです。

他にも認知の要素はあるはずなのに、一部の神経核の反応性を変えるだけで、オスがオスとセックスしようとするところがファニーなわけです。

 

それはLGBTを連想させますが、そこには踏み込まずに論文は終わっています。

BL的には攻め側だけ遺伝子操作して、受けをしていないので、受けのオスは嫌がって逃げ回るのですが、受けのオスも同じ処理をしたらどうなったかが興味深いですね。

 

たぶん、やってみたけど、よくわからなかったというのが実際の結果でしょうが。

 

さて、クラブではゲイになるメカニズムかもしれない話を紹介します。

 

幼少期の日常的に食べるものによっては、大人になってゲイになりやすいといった話です。

アメリカでも、ワンフロアに一人くらいはゲイがいたので、そういう食品が多いのかもしれません。

 

続きはクラブで。

 

molove.hatenablog.com