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【Club】オスの格争いは脳のどこで制御されているか

オスの格争いは脳のどこで制御されているか

最近出た二つの論文を紹介しておきます。

ChatGPTは最近pdfを読めるようになったので、まとめさせてみました。

あとで本質的なところを解説するので、まとめは読み飛ばしてもらっても大丈夫です。

 

"Nature Communications, 2023. 'Regulation of social interaction in mice by a frontostriatal circuit modulated by established hierarchical relationships'. Authors include Charlotte C. Bavley, Viraj Nadkarni, Susan Antigua, Thu N. Huynh, among others. Affiliated institutions are Weill Cornell Medicine, New York, NY, USA and University of California, Los Angeles, Los Angeles, CA, USA."

 

  1. 脳の特定部位の役割:
    • 研究では、ベンチロメディアル前頭前皮質(vmPFC)と側腹側核(NAcSh)の間の神経回路(vmPFC-NAcSh)が社会的競争における階層地位の認識と調節に重要な役割を果たすことが示されました​​。
    • vmPFC-NAcShの活動は、社会的競争中に階層地位によって調節され、特に下位のマウスが上位の競争相手に対して社会的優位行動を開始する際に活性化されます​​。
    • この神経回路は、上位者との遭遇での社会的接近行動を支える役割も果たします​​。
  1. 行動への影響:
    • vmPFC-NAcShの活動は、下位のマウスが上位のマウスに対する努力を要する優位行動(押し行動)を開始する際に増加しますが、下位と上位のマウスが退却行動や抵抗行動をする際には特に変化はありません​​。
  1. ストレスに対する耐性:
    • ストレス耐性のあるマウスでは、この神経回路は繰り返しの社会的敗北後の社会的接近行動の開始時に特に活性化します​​。
  1. ヒトへの応用:
    • この研究から、ヒトにおける社会的階層や競争が、特定の脳領域の活動によって影響を受ける可能性が示唆されます。
    • 人間の場合、社会的な挑戦や競争、ストレス状況において、このような脳の回路が活性化し、社会的な行動や階層地位の認識に影響を与える可能性があります。
    • ストレス耐性や社会的敗北後の回復力も、脳の特定の回路の活動によって支えられる可能性があります。

この研究は、マウスの脳の特定の神経回路が、社会的競争や階層地位、ストレス耐性にどのように影響を与えるかを示し、ヒトの行動と脳機能に関する理解を深めることに貢献しています。

 

"Science. 2017 July 14; 357(6347): 162-168. History of winning remodels thalamo-PFC circuit to reinforce social dominance. Zhou T, Sandi C, Hu H. Department of Fundamental Neurosciences, University of Lausanne, Lausanne, Switzerland; Brain Mind Institute, School of Life Sciences, Swiss Federal Institute of Technology Lausanne (EPFL), Lausanne, Switzerland."​

 

「Tube test」とは、マウスの社会的優位性を測定するために使われる実験方法です。このテストは、一方の端にマウスを配置し、反対側から別のマウスが入る狭いチューブ内で彼らを相対させます。どちらかのマウスがチューブから退くまでの間、二匹の間での支配関係が競われます。このテストでは、支配的なマウスがチューブの中央で他のマウスを押し戻し、結果的に相手を退かせることが多いです。

 

「Warm spot test」とは、マウスの社会的支配関係を別の方法で測定する実験です。このテストでは、床が氷冷されたケージ内で、四匹のマウスが暖かいコーナーを争います。各マウスは、暖かい場所を獲得し維持しようとし、その過程でマウス間の支配関係が示されます​​。

 

  1. 背内側前頭前皮質(dmPFC)の役割:
    • 研究では、マウスのdmPFCのニューロンが社会的競争、特に「tube test」中に活発に活動していることが分かりました​​。
    • 「tube test」では、二匹のマウスが狭いチューブの両端から入り、どちらかが退くまで争います。このテストで、dmPFCの活性化が勝利に関連していることが示されました。
  1. dmPFCの活性化と抑制の影響:
    • dmPFCのニューロンを光遺伝学的に活性化すると、マウスは即座に支配的な行動を示し、競争に勝利しやすくなります​​。
    • 逆に、dmPFCを抑制すると、マウスは支配的な行動を示さず、競争で敗北しやすくなります​​。
  1. 'Warm spot test'の結果:
    • 「warm spot test」では、床が冷やされたケージ内でマウスが暖かい場所を争います​​。
    • このテストで、以前の「tube test」で支配的だったマウスが、同様に「warm spot test」でも支配的な行動を示しました。これは、社会的な支配が異なる状況でも一貫していることを示唆しています。
  1. 勝利の歴史と脳の変化:
    • 勝利の歴史は、dmPFCと視床の間の神経回路を変化させ、社会的支配を強化することが示唆されています。これは、過去の成功が将来の行動に影響を及ぼす可能性があります。
  1. ヒトへの応用:
    • この研究から得られた知見は、人間の社会的行動や階層構造における脳の役割についての理解を深める手がかりを提供します。
    • 人間でも、特定の脳領域が社会的競争や支配行動に関与している可能性があります。過去の経験や成功が個人の自信や社会的行動に影響を与える可能性があります。

この研究は、マウスにおける社会的支配の神経基盤を明らかにし、人間の社会的行動に関するさらなる研究に道を開くものです。

 

 

部位としては、前頭部の左右の大脳皮質が中央にめり込んでいる部位の脳表面から少し深いところで浅い方がPL、深い方がILとなります。

このうち、ILの方はより強いと感じるオスに対峙した時に活性化しますが、その活性化自体で相手を威嚇する態度にはなりません。

ただ負けを認めずに緊張するくらいのイメージです。

 

一方、PLの方は、強いオスが相手を威嚇する時に働き、無理やり活性化させると強くなれる部位であり、もしかしたら、お酒を飲んだ時や麻薬を打つとその状態になるのかもしれません。

逆に抑制すると弱くなる部位になります。

 

では、どんな刺激がこの反応を引き起こすかです。

相手が強いと、格上と認知したらILが活性化します。

それは威嚇の態度にはつながりません。

 

可能性として、相手が強いとILが活性化してPLを抑制しているのかもしれません。

逆にそれがなければ、PLが活性化して相手を威嚇するのかもしれません。

 

オスが格争いをするのは相手がオスであると認知した時点でPLの活性化による戦闘モードになり、相手が格上と認知したところでILが活性化され、負けを認知した時点でPLが抑制されるのかもしれません。

 

さて、世の中にはヤクザのような攻撃的な男とそうでない余裕のある男性がいます。

恋愛モンスターだと、負けている気がしない状態にもなれます。

何が起こっているのか、それをクラブで考えていきます。

 

続きはクラブで

 

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