もちろん、第一義的には子供を作るためです。では、子供を作り終わった夫婦はセックスする必要がないのでしょうか?
セックスは非常に気持ちよくなるように設計されています。
でないと、オスも雌もセックスしようとしないからです。逆に言うと、セックスが気持ちよくない種は滅びます。
気持ちいい種だけが、生き残っていった結果が今の状況です。
ところが、脳内はセックスだけのシステムを別に用意しているわけではありません。
われわれが日常で経験する、楽しい、うれしい、悲しい、痛い、かゆい、愛おしい、むかついているなどの感情回路に混ざり合ってきます。
セックスが愛情と関連付けされるのは、そういう愛情回路とも混ざり合っているからですね。
セックストリガーで女性がセックスした相手の男性を好きになるのは、その男性の加護を受けたほうが生存の可能性が高まるため、相手の男性が心地よくなるように感情がついてくるようになっているわけです。でないと、男性はひたすらやり棄てすればいいだけで、自分の女を囲う必要性がなくなります。やっても、自分になびかないわけですから。
さて、本題。
しかし、現実には、セックスだけして3ヶ月から半年くらいで破局するカップルが多いわけです。
そのほとんどが50時間の壁を越えずに付き合い、セックスして、あげくやっぱり合わないから別れたと女性は認識しているでしょうが、男性側から見ると、その体に飽きたからとか、女性が愛情を感じた挙句、拘束がうっとうしい、つまり、都合が悪い女だったとかで別れているわけです。
で、そんなことを繰り返しているうちに、女性もセックスの快楽だけのために男と付き合いだしたりするわけです。
ところが、その先に待っているのは、ろくでもない男との結婚か、結婚できない未来だけです。
仮に結婚できたとして、その相手が、めちゃくちゃ相性のよい相手でありえるでしょうか?
それまで、50時間の壁を越えずに付き合っていたような人が結婚相手だけベストな相手に出会えるでしょうか?
もちろん、それまでに付き合っていた人とセックスした後から50時間の壁を越えてある程度は相手を選べるようにはなっているでしょう。
しかし、本来つりあうような相手は選ぶことができないことに変わりはありません。
また、結婚は生活なんですよね。なので、付き合ってラブラブのような状態が続くわけではありません。
いわゆる恋愛感情は、3-5年しかもたないからです。
実はセックスはそのときに使うべきものなんですよ。
パートナーが空気のような、そこにいるのがあたりまえの存在になり、さらに経年変化で太ったり、はげたり、しみがいっぱいできたりしているわけです。
セックスはドーパミンがどばどばでますよね。だから、気持ち良いんですが、だからこそ、結婚後の絶望をクリアするためにこそそれは使うべきなんですよ。
知り合いの50代後半の男性いわく、結婚して二人の関係が一番よかったのは、なんだかんだいって、セックスしていたころだけだったなぁというのが印象深かったですね。
追記)決定版を挙げました。